GIST(消化管間質腫瘍)という名前を聞いてわかられる方は多くないと思います。
食道、胃、小腸、大腸、等に発生する腫瘍のことで、日本人は胃に発生することが多いと言われております。また、50代~60代の年代の方の割合が比較的多いことが特徴です。
胃の粘膜の下で胃を動かしている筋肉の中にあるカハールという細胞から出現してくる特殊な悪性腫瘍です。一方、胃がんは胃の表面の粘膜から発生する腫瘍です。
GIST(消化管間質腫瘍)の症状
GIST特有の症状はなく、吐き気、胸痛、出血(吐血、下血)、貧血、腹痛、おなかの張りやしこりなどの、他の病気でも見られるような症状がほとんどです。そのため、気づかないうちに悪化している症例もあります。
GIST(消化管間質腫瘍)の検査方法
胃がん検診で発見されることが多いです。
その時点では、粘膜下腫瘍と診断されます。腫瘍の大きさが2cm未満であれば経過観察を行います。腫瘍が2cm以上であればGISTの疑いがあるため精密検査を行います。
CTや超音波内視鏡を使用し、腫瘍の転移などを確認いたします。
また、腫瘍が5cm以上であればGISTの可能性が非常に高いため手術を行います。
GIST(消化管間質腫瘍)の治療方法
GISTが進行している場合や、再発した場合イマニチブという抗がん剤を使用し治療を行っていきます。イマニチブは効果の高い抗がん剤ですが、GISTはイマニチブに耐性を持つようになるので、その場合は別の抗がん剤を使用していただくこととなります。